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羽幌町の元協力隊にインタビュー〈宇佐美彰規さん〉

  • 執筆者の写真: KUDO
    KUDO
  • 2023年5月31日
  • 読了時間: 5分

周囲約12km、人口272人(令和5年4月末日時点)、海鳥約100万羽の、海鳥と人が共存する島、天売島。ウニが絶品。今回はこの島に惚れこんで協力隊となり移住した宇佐美彰規さんにお話を伺いました。


〈経営するゲストハウスの看板を持つ、宇佐美彰規さん〉



協力隊を務めていた頃について: 期間2013年9月~2016年8月


協力隊をすることになったきっかけを教えていただけますか?

「もともと旅行や島めぐりが好きで、天売島には協力隊として着任する10年前から毎年ウトウを見に来ていました。将来は天売島に住みたいと思っていたところ、協力隊の募集があり応募しました。鳥はもちろんですが、観光地化されていない10km程度の小さな島であることに魅力を感じました。」


協力隊の頃はどのような仕事をされていたのでしょうか?

「地域振興課の所属で、観光やイベントのお手伝いが主な仕事でした。例えば、キャンプ場の整備や役場の婚活イベントの準備、シーカヤックのガイド、ウォーキングガイドなどに取り組みました。ウォーキングガイドでは、神社やお寺、愛鳥公園などのある市街地を巡り、島の歴史や生活について話しました。もともと日本史を勉強していて歴史に興味があって。愛鳥公園に海難の碑があるので、それとお寺と組み合わせて島の歴史を話したり。また、着任当時は、天売島おらが島活性化会議ができ始めた頃でした。当時はキャンプ場がなくロンババの浜に観光客が勝手にテントを張るような状況があり、ちゃんとしたものをということで、おらが島とともに現在の宇宙館の裏にキャンプ場を作ったり。シーカヤックに関しては、支笏湖に研修に行ってやり方を学びました。最初は冬の魅力も伝えたいと思い、スノーシューツアーもしましたが、一人しか来ませんでした・・・。」


協力隊をしていた頃、大変だったこと、苦労したことはありますか?

「大変だったのはゲストハウスを始める頃です。まず家探しから始めましたが、空き家はボロボロなところが多くて。なかなか住めるような状態の家がありませんでした。この家(ゲストハウス)も結構ボロボロで玄関のガラスが割れていたり。でも中はわりと使えそうだった。家の補修も大変でした。大工さんに補修してもらったり、簡単なところは自分で補修したり。島なので業者に来てもらうにしてもお金が倍かかるんです。」


協力隊をやってよかったと思うことはありますか?

「移住するつもりで地域おこし協力隊に応募しました。もし協力隊を経ずに移住しようとした場合、家もなく大変だったのではないかと思います。3年間協力隊を務める間に島の方とも知り合いになることができました。移住に向けての3年間。よい期間でした。」


〈宇佐美さんが協力隊着任前、毎年天売島に見に来ていたウトウは、こんな鳥です〉



ゲストハウスの経営者として: 現在


宇佐美さんは現在、ゲストハウスに加え、デイサービスやフェリーターミナルなどでも働かれており、複業のかたちで仕事をされています。


ゲストハウスをしようと思ったのはなぜですか?

「理由の一つは、仕事の候補がなかったことです。いまは人不足でフェリーターミナルや漁協などが来てほしいと言っていますが、当時は人口が350人程度といまより多く、みなさん若くて仕事も現役バリバリで。なので自分で仕事をつくる必要がありました。もう一つの理由は、どこかで働くよりも自分で好きなことをしたいという思いがあったことです。宿泊施設や喫茶店に興味があり、自分でやりたいと思っていました。他のところで働くと一日ずっと仕事をすることとなり、休みがあっても土日だとか自由に動けないですよね。島で自由にのびのび暮らしたくて。仕事をセーブしつつ島暮らしを楽しめるよう、仕事をつくりました。」


ゲストハウス天宇礼でこだわったところはありますか?

「この建物は、築60年くらいの昭和の古民家です。完全に新しいものにするのではなく、建具、ガラスなど昔の良いものを残すようにしました。年配の方は懐かしい感じがすると言ってくださいます。若い方はおばあちゃんの家に来たようだ、と。落ち着く空間になっていると思います。」


喫茶店もされているのでしょうか?

「喫茶店もしていたのですが、コロナで宿泊客が少なくなりフェリーターミナルで働き始めたところ、夏はフェリーターミナルで忙しくなり、なかなか喫茶店まで手が回らなくなってしまいました。やりたくてもできない状況があります。お客さんがフェリーターミナルで手持無沙汰に過ごしているのを見て、近くで喫茶店でもやって、くつろげる場所を提供しようと思って始めました。カフェをつくった建物はもともと漁業で使っていた建物で、2階で手伝いの人が雑魚寝する、鰊番屋に近いような場所でした。なのでその雰囲気を残しつつ、当時使っていたものだとか使って。こちらは自分で補修しました。漁業で使っていたガラス球を吊ったりしています。島のマルベリーを使った飲み物を提供したりしていました。やりたいことは色々ありますが、他のところで働きだすと、自由に動けない部分もあり。難しいところですね。しかし、いまは宿泊施設だけでは難しいので。」


〈ゲストハウスの外観〉

〈ゲストハウスの内観①: 和箪笥が素敵です〉

〈ゲストハウスの内観②: 昔のガラス、建具はそのままに〉

〈ゲストハウスの内観③: 和室を改装したドミトリールーム〉



協力隊を目指す人に向けて:


宇佐美さんが協力隊に向いていると思う人はどんな人ですか?

「ここで仕事がしたい、移住したい、そんな気持ちのある人でしょうか。僕も自分が協力隊に向いているとは思っていないのですが、天売島に住みたいという強い意志はありました。一般的に言えば、コミュニケーション能力の高い人、実行力のある人・・・色々あると思いますが、その土地が好きな人にやってもらいたいですね」


最後に、協力隊を目指す人に一言お願いします!

「その場所に何回か通い、その土地を好きな人に来てもらえればと思います。興味のない場所で興味のない仕事をするのは苦痛だと思うので。好きな場所で活動してほしいですね。また、協力隊に興味のある人は実際に協力隊をやって移住した人のところに行って話を聴くとよいのではないかと思います。協力隊をしていて地域とトラブルになる人もいます。移住した人の話を聴いたり、地域に足を運んだり、よく調べてから行くことが大事です。」

​©2023 羽幌町地域おこし協力隊

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